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2009.11.04

パリでしか入手できない、
セルジュ・ルタンスの香水について。

icon_paris.jpg 大村真理子の今週のPARIS

失礼ですが、その香水の名前は?こう尋ねられるのは(それも男性から)、必ずセルジュ・ルタンスの香りをつけているときだ。周囲の女性からは、「それ、すごく良い香り。私も同じのを使っていい?」とお願いされるのも、そうである。

セルジュ・ルタンスが創りあげる香りが並ぶのは、レ・サロン・デュ・パレ・ロワイヤル・シセイドー。それはパレ・ロワイヤルの回廊にまるで19世紀から密やかにある、といった風情のブティックで、重いドアの奥に広がる店内の壁には月や星、植物、昆虫が描かれている。

091102o_1.jpg モーブ色でまとめられた19世紀風の店内。ルタンスの美意識が感じられる。

釣鐘型の1種類に統一されたボトルに閉じ込められたオー・ド・パルファンの数は、現在27点。ボルネオ1834、トルコの喫煙所、森の蜂蜜、罪つくりな月下香...。彼によって命名された、それぞれの香りの名前はまるで物語のタイトルのよう。香りの成分が生みだすピンク、ブランデー色、淡いモーブなど、ボトルの中で揺れる香りの色も、魅力的だ。

091102o_2.jpg 釣鐘型ボトルのオード・パルファンはレ・サロンで販売されている。長方形の普及バージョンのオード・パルファンは他の高級香水店や日本でも取り扱いがある。レ・サロンには、それぞれの過去の美しい限定ボトルが展示されている。

年に1つずつ発表される香水。今年の秋にお目見えしたのは、"黒いサックドレス"を意味するFOURREAU NOIR(110ユーロ、75ml)という、トンカ豆とお香が織りなす香り。深く、官能的で、奥行きのある、媚のない香りである。サテン地ではなく毛足の長いビロード地のドレス、といったところだろうか。これをつけて外出したところ、3回めに香水の名前を尋ねられた(もちろん男性から)。

091102o_8.jpg ルタンスの創香が愛されるのは、気品。これは27種の香りに共通している。

黒いスーツにきっちりとエレガントに身を固め、謎めいた微笑をたたえて人前に姿を見せるルタンス氏。つい、"香りの魔術師"と讃えたくなる。マーケティングとはおよそ無縁。子供時代からの思い出、想像の世界を旅する彼から、来年は時空を超えたどんな夢の香り物語が生まれるのだろう。それは、まだ、先のこと。その前に気になるのは、毎年クリスマス・ギフト用に発表されるコレクターズ・アイテムの限定ボトルだ。今年は黒猫が描かれている(850ユーロ)。これは夢のまた夢!

091102o_4.jpg クリスマス用限定ボトル。イニシャルの手彫りのオーダーも可能だ。

0911020o_5.jpg

活動の本拠地をモロッコにおくセルジュ・ルタンス。

LES SALON DU PALAIS ROYAL SHISEIDO レ・サロン・デュ・パレ・ロワイヤル・資生堂

25、rue de Vallois,
75001 PAROS
tel 01 49 27 09 09
営)10時~19時
休) 日、祝
www.shiseido.co.jp/sprs

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