2010.08.11
イヴ・サンローランの口紅、
パリ、誘惑のルージュ。
プチ・パレで開催されたイヴ・サンローランの回顧展。会場の高い天井を活用した、大規模で見応えのある展示である(8月29日まで)。彼の偉業に触れる好機を逃すまいと、人々は炎天下にもかかわらず行列をして入場を待つ。
サンローランはモロッコで体感した色のヴァイブレーションに導かれ、オートクチュールの世界でそれまでに見られなかった鮮やかで洗練された色のパレードを展開した。コレクションのテーマが絵画であろうと、ロシアン・バレエであろうと、彼のイマジネーションは常にカラフルに彩られていた。スモーキングの黒とマリエの白は別として・・・・・・。
オレンジ、ピンク、赤のグラデーションが16色。黒と白を合わせて、全18色。
©Mick Jayet
彼がクチュール界を驚かせたカラーマジックが、この秋、プレタのADであるステファノ・ピラーティデザインのパッケージで登場する。「rouge pur couture(ルージュ ピュールクチュール)」と名づけられた全18色の口紅(1本29.50ユーロ)が販売されるのだ。クリアで強いオレンジ、レッド、フューシャピンクの3色が基本にある。それを3種の肌タイプにあわせて、16色まで拡大。そして、それらの色に組みあわせられる、ほんのりパールがかった白、黒のような茶色の2色を加えての合計18色である。
朝から晩まで、口紅をつけない女性の暮らしは考えられない。1日中でころころ変わる女心に、どこまでもついて行ける頼もしい味方である。カラー・クリエイションを担当したヤニック・ヴォードレは、ひとりの人格の変化をイメージして創色したという。
発表会の1シーン。テリー・リチャードソンによる広告写真も披露された。
女性と口紅というと例にあがるのが、とても古い映画だがマレーネ・ディートリッヒが女スパイを演じた『間諜X27』だろう。銃殺される直前、彼女は処刑に立ち会う将校のサーベルに口元を写し、口紅を塗る。おお、どこまでも女よ!という、印象に残る所作。ステファノ・ピラーティがデザインしたルージュ ピュールクチュールのパッケージングは、いわばこのサーベル。ゴールドのすらりとシンプルな容器にはミラー効果がほどこされているので、塗りたいとき、どこでもいつでも、このリップスティックをバッグから取り出して・・・・・・。
ミラー効果のあるパッケージはステファノ・ピラーティのアイデアによる。
©Mick Jayet
スタイリッシュに付け直しが可能なルージュ。フランスでは9月13日、日本では9月23日発売予定。
©But Sou Lai
イヴ・サーロンの口紅とは?という原点に戻って生まれたというシリーズ。この小さな口紅に、プチ・パレ美術館に展示されているイヴ・サンローランが残した膨大なコレクションを特徴づける色の魅力が凝縮されている
大胆であることによる現代性。サンローランが女性に与えた喜びを、インターナショナル・メークアップ・アーティストに任命されたロイド・シモンズがメークの分野で提案してゆく。
SEPHORA CHAMPS ELYSEES
70 avenue des Champs Elysees 75008
tel 01 53 93 22 50
営)10時~24時(月~木、日) 10時~翌1時(金、土)
休)5/1、12/25
YSL Conseils : 01 49 64 82 00
http://www.ysl.com
