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2010.03.10

17世紀から現在まで、
パリにスカルが大集合!

icon_paris.jpg 大村真理子の今週のPARIS

このところモード界でよくみかけるスカル。パリ7区グルネル通りのマイヨール美術館でタイムリーな企画展 「C'EST LA VIE! VANITES(これが人生!スカル)」が2月に始まった。6月末まで続くので、機会があればのぞいてみてほしい。ポール・スミスの最新ブティックの斜め向かいだし、ボン・マルシェからも遠くないので、ショッピングついでにちょっと、という気楽なスタンスで行くのにふさわしい展覧会である。

スカルをテーマにした作品160点を展示している。サブタイトル"カラヴァッジョからダミアン・ハースト"とあるように、これは17世紀から現代に致るまで芸術界で普遍のテーマといえる。西欧では古代から、"メメント・モリ"といって、いつか死ぬことを忘れるな、という警句があり、それには骸骨のデッサンが必ず添えられていた。

会場は芸術界に登場したスカルを、時代を遡って眺められるように構成されている。

入口から続くメインホールである地上階にダミアン・ハーストやアネット・メサジェーなどコンテンポラリー作品が集めれ、その次は20世紀の作品、写真を集めた3階(2ème étage)に上がる。最後の2階(1er étage)が、ポスターにも使われているルイジ・ミラドーニの「眠るキューピッド」や、ジョルジュ・ドゥ・ラ・トゥールの「聖フランソワのエクスタシー」といった17世紀の作品を並べたスペース。絵画に描かれたスカルに添えられた散る花、腐る果実といったモチーフも、限りある命を象徴しているそうだ。

100302o_1.jpg 生命を感じさせるぽっちゃりした体とスカルのコントラスト。 ポスターにも使われているルイジ・ミラドーリの「眠るキューピッド」は1652年の作品。 c) Sistema Museale della Citta di Cremona- Museo civico Ala Ponzane, Cremona

100302o_2.jpg ミッキー・マウス? 二コラ・ルビンスタインの2006年の作品。骨、樹脂、ポリエステル、スティールが使われている。C) Jean-Alex Brunelle

この展覧会のもう1つの呼び物。それは滅多に見ることのできないヴェニスのサンマルコ寺院広場の裏手にひっそりと存在するジュエラー「コドニャート」のコレクションの展示である。その昔ジャン・コクトー、ディアギレフ、ヴィスコンティといった美意識の持ち主で知られる人々に愛され、またへミングウエイの小説でも、主人公が愛する女性に贈る特別な品を選ぶ店として実名で登場する伝説のジュエラーだ。120年の歴史の中で、親子代々、ヴァニテ(スカル)をモチーフにしたジュエリーを創り続けている。

100302o_3.jpg コドニャートの「アルケミー」と呼ばれる指輪。1940年ごろに復刻製作された個人所蔵品。C) Andrea Merzi

スカルのジュエリーというとデルフィナ・デルトレーズを思う人もいることだろう。3年前に、彼女はスカルをモチーフに強烈なインパクトのコレクションでデビューした。この展覧会でポンペイのモザイク「メメント・モリ」(1世紀)も見られるが、フランスよりイタリアのほうが昔から骸骨は身近(?)な存在だったようだ。デルフィーナがスカルをテーマに選んだのは、我々日本人が想像するより、ずっと自然な発想だったにちがいない。今回、彼女のジュエリーが展示されていないのは、ちょっと残念だ。

100302o_4.jpg デルフィーナ・デルトレーズが昨秋のパリコレで発表したコレクションから。photo :Mariko Omura

マイヨール美術館はディナ・ヴィエルニー財団という名称でも知られている。彫刻家マイヨールのモデルを務めていたディナが、館内でマイヨールの作品および彼女のアートコレクションを展示もしている。それらも企画展の途中で見ることができるようになっている。そして順路通りに展示を見ていくと、最後に行きつくのはブティック。もちろんTシャツ、アクセサリーなど、スカル・アイテムがいっぱいだ。新しいタイプのパリ土産!?

100302o_5.jpg パリ8区のオークションハウス「アールキュリエル」の中庭に設置され、通行人を驚かせるフィリップ・パスクアの「スカルと蝶々」。マイヨール美術館ではこのシルバー・バージョンが展示されている。Photo: Mariko Omura

C'EST LA VIE ! VANITES  「これが人生! スカル」展

Fondation Dina Vierny - Musée Maillol
59-61, rue de Grenelle,
75007 PARIS
tel 01 42 22 59 58
開)10時30分~19時(金のみ21時30分まで)
休) 火 入場料 11ユーロ

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